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会社設立で税理士に払う額。一人で立ち上げる場合の顧問料と決算料

読了目安 約10分 文字数 約6,091字
会社設立で税理士に払う額。一人で立ち上げる場合の顧問料と決算料
会社を一人で立ち上げるとき、税理士にいくら払うことになるのかは事前に読めます。設立の手続き支援と、その後の顧問契約は別料金で、金額の決まり方も違うからです。この記事では、会社設立時の費用と月額顧問料・決算料の相場を、一人の会社という前提に絞って整理しました。

会社を一人で立ち上げると決めたあと、多くの人が次に調べるのが税理士の費用です。年間でいくら出ていくのかが読めないと、資本金も役員報酬も決められないからです。

税理士費用は「設立のとき」と「毎年」で性質が違います。分けて見ると金額の目安が立ちます。

費用は2種類に分かれる

費用は2種類に分かれる

税理士に払うお金は、性質の違う2つに分かれます。ここを混ぜて考えると金額が読めなくなります。

設立手続きの支援
定款や届出書の作成を手伝ってもらう。一度きりの費用。
税務顧問契約
月々の記帳確認や相談。毎月かかる費用。
決算申告
年に1回の法人税申告書の作成。顧問料とは別建てが一般的。

会社を一人で立ち上げる場合、設立支援だけ頼んで顧問はつけないという選び方もできますし、逆に設立は自分でやって顧問だけ頼むこともできます。

登記そのものは税理士の仕事ではない
登記申請を代理できるのは司法書士だけです。税理士に会社設立を依頼した場合も、登記は提携する司法書士が担当します。税理士の役割は、定款の内容の助言と、設立後の税務届出だと考えてください。

設立手続きを頼む場合の金額

設立手続きを頼む場合の金額

設立手続きのサポートだけを依頼する場合、5万円から10万円程度が相場とされています。

ただし、設立後の税務顧問契約をあわせて結ぶ場合、この設立支援の費用を大きく下げる事務所が多くあります。株式会社の設立で、登記の実費を含めた総額が20万円強で収まる例も紹介されています。

5〜10万円
設立支援のみ
を頼む場合
0〜3万円
顧問契約とセット
にした場合
20万円強
実費込みの総額の例
(株式会社・顧問セット)
「設立費用0円」の意味を確認する
会社設立の代行を無料と掲げるサービスがあります。これは設立後の顧問契約を一定期間結ぶことが条件になっていることがほとんどです。一人で会社を立ち上げるなら、無料の代わりに何年分の顧問料を払うことになるのかを、契約前に計算してください。

なお、法定費用(登録免許税・定款認証手数料など)は誰に頼んでも同じようにかかります。無料になるのは事務所の報酬部分だけです。

月額顧問料の相場

月額顧問料の相場

法人の月額顧問料は、一般に2万円から7万円程度が目安とされています。幅があるのは、売上規模と依頼する範囲が違うためです。

一人の会社・小規模法人であれば、月額1万円から5万円程度に収まることが多いとされています。設立直後から顧問契約を結ぶ場合は、月額2万円から4万円という水準が示されています。

依頼範囲月額の目安内容
相談のみ1〜2万円帳簿は自分でつけ、質問できる状態を確保する
記帳チェック+相談2〜3万円会計ソフトに自分で入力し、内容を見てもらう
記帳代行込み3〜5万円領収書を渡して入力もお願いする
給与計算・年末調整込み+数千〜2万円従業員を雇う場合に追加

会社を一人で立ち上げた直後は、取引の数がそれほど多くありません。記帳は自分でやり、相談とチェックだけ頼む形にすると、月額を抑えられます。

訪問の頻度でも変わる
毎月訪問、3か月に1回、年1回だけ、というように面談の回数で料金が分かれている事務所もあります。一人で会社を立ち上げるなら、メールやチャットで随時聞ける形のほうが実用的なことが多いです。

決算申告料は別にかかる

決算申告料は別にかかる

年に1回の決算申告は、月額顧問料とは別料金になっているのが一般的です。金額は月額顧問料の4か月分から6か月分という設定がよく見られます。

小規模法人・一人会社の場合、決算申告料は年10万円から30万円程度が目安として示されています。

4〜6か月分
月額顧問料に対する
決算料の倍率
10〜30万円
小規模法人の
決算申告料の目安
年1回
法人税の申告
(事業年度終了から2か月以内)
決算だけ頼むという選択もある
顧問契約を結ばず、決算申告だけを依頼する「スポット」対応をしている事務所もあります。ただし1年分の帳簿をまとめて見ることになるため、顧問がある場合より割高になりがちです。会社を一人で立ち上げて取引が少ないうちは検討の余地がありますが、金額は事前に確認してください。

初年度の合計で見るといくらか

初年度の合計で見るといくらか

法人化にかかる税理士費用として、設立支援3〜10万円、月次顧問料3〜8万円、決算報酬15〜30万円を組み合わせ、初年度合計60〜150万円という目安が示されています。これは一定の規模がある会社を含めた幅です。

会社を一人で立ち上げる規模に絞ると、もう少し下の水準になります。

項目抑えた場合標準的な場合
設立支援0円(顧問セット)5万円
月額顧問料1.5万円 × 12=18万円3万円 × 12=36万円
決算申告料10万円18万円
初年度合計約28万円約59万円

つまり一人の会社なら年30万円台から60万円前後。売上の1〜3%程度を税務に払う計算になります。

金額は前提で変わる
上の表は「一人・従業員なし・取引件数が少ない・記帳は自分でやる/代行する」という前提での試算です。従業員を雇う、消費税の課税事業者になる、店舗を持つなど条件が変わると金額も変わります。見積もりを取るときは、この前提を先に伝えてください。

費用を抑える方法

費用を抑える方法

一人で会社を立ち上げる場合に、税理士費用を現実的に下げる方法です。

  • 記帳を自分でやる:会計ソフトに入力するところまで自分で行い、確認だけ頼む
  • 面談の頻度を下げる:毎月訪問ではなく、決算前と中間の年2回にする
  • 設立手続きは自分でやる:登記まで自力で終えて、顧問だけ契約する
  • 資料を整理して渡す:領収書の分類や口座明細の整理を済ませておく
  • 会計ソフトを事務所と合わせる:データを直接見られる状態にすると工数が減る

逆に、安さだけで選んで連絡が取れないのはいちばん高くつきます。会社を一人で立ち上げると社内に相談相手がいないため、質問への反応の速さは金額と同じくらい重要です。

会計ソフトの費用も見ておく
クラウド会計は年1〜4万円ほど。税理士費用とは別にかかりますが、記帳を自分でやる前提なら必須です。事務所によっては指定のソフトがあるので、契約前に確認してください。

見積もりを比べるときは、金額だけでなく「その金額に何が含まれているか」を必ずそろえてください。同じ月2万円でも、記帳代行まで込みの事務所と、相談だけの事務所では中身がまったく違います。

含まれるか確認する項目
記帳代行/年末調整/法定調書/償却資産申告/消費税申告/給与計算/税務調査の立会い
別料金になりやすいもの
決算申告料、消費税の申告、税務調査の対応、融資書類の作成、株主総会議事録の作成
契約前に聞くとよいこと
連絡手段と返信の目安、担当者が変わる可能性、解約の条件と時期

いつ頼むのが得か

いつ頼むのが得か

税理士に相談するタイミングで、結果が変わる論点があります。会社を一人で立ち上げる場合に効いてくるのは次の3つです。

  1. 事業年度をいつからにするか決算月の決め方で、繁忙期と決算作業が重なるかどうかが変わります。設立時にしか自由に決められません。
  2. 資本金をいくらにするか消費税や均等割に影響します。登記のあとで変えるには変更登記が必要です。
  3. 役員報酬をいくらにするか設立から3か月以内に決める必要があり、その後1年間は原則変えられません。

これらはあとから直せない、または直すのに費用がかかるものです。設立してから相談すると、選択肢が減った状態から始めることになります。

初回相談を無料にしている事務所は多い
会社設立に対応している事務所の多くは、初回の相談を無料にしています。一人で会社を立ち上げる場合、複数の事務所に同じ質問をして、答え方と料金の説明の分かりやすさを比べるのが現実的です。

なお、税理士に頼まずすべて自分でやるという選択もあります。法人税の申告書は個人の確定申告よりかなり複雑ですが、取引が月に数件しかない一人の会社なら、時間をかければ作れないことはありません。

自分でやる税理士に頼む
費用会計ソフト代のみ(年1〜4万円)年30〜60万円
決算にかかる時間初年度は40〜80時間資料を渡す数時間
間違えたときのリスク修正申告・加算税を自分で負う事務所が対応する
節税の判断自分で調べるその場で聞ける
向いている人取引が少なく、時間に余裕がある本業に時間を使いたい

会社を一人で立ち上げると、自分の時間がそのまま最大のコストになります。決算に80時間かけるか、その時間を売上に使うか——という比較で考えると判断しやすくなります。

まとめ

まとめ
税理士費用についての7つの結論
  1. 費用は「設立支援」「月額顧問料」「決算申告料」の3つに分かれる
  2. 設立支援のみなら5〜10万円。顧問契約とセットで下がることが多い
  3. 法人の月額顧問料は2〜7万円。一人の会社なら1〜5万円
  4. 決算申告料は顧問料の4〜6か月分。小規模なら年10〜30万円
  5. 一人の会社の初年度合計は、おおむね30〜60万円
  6. 記帳を自分でやり、面談を減らすと費用は下げられる
  7. 事業年度・資本金・役員報酬は設立前にしか自由に決められない
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください 検索キーワード:会社 立ち上げ 税理士 費用 / 20 サイト

「会社 立ち上げ 税理士 費用」で調べている方に向けて書きました。同じキーワードで検索すると次のようなサイトも出てきます。会社を一人で立ち上げるとき、書き手の立場によって触れている論点が変わるので、あわせて読むと判断材料が増えます。

  1. 税理士ドットコム|会社設立にかかる税理士費用を詳しく解説税理士紹介サービスによる解説。費用の内訳と、無料になる条件の説明がある。
  2. ひとりでできるもん|合同会社から株式会社への組織変更手続き|費用・期間・必要書類自分でやる前提での費用と必要書類がまとまっています。
  3. freee|一人で会社を作る手順は?メリット・デメリットや個人事業主との違いも解説会計ソフト事業者の解説。一人会社の意思決定の速さと、個人事業主との税負担の差を中心に整理されています。
  4. 小谷野税理士法人|一人社長でも社会保険は必要?加入義務・例外ケース・保険料目安例外ケースと保険料の目安まで踏み込んだ税理士法人の解説です。
  5. ベンチャーサポート|【一人で会社を作る手順】設立時の注意点や一人会社のメリット士業グループによる解説。設立時に見落とされやすい注意点の列挙が細かいのが特徴です。
  6. タケバ会計事務所|一人社長も加入は必須?会社設立後の社会保険手続き・必要書類・費用費用面まで含めて、会社設立後の社会保険をまとめています。
  7. freee|一人で会社を作るときに必要な費用は?会社設立や事業開始にかかる費用設立費用だけでなく事業開始にかかる費用にも触れており、資金計画に使えます。
  8. ひとりでできるもん|株式会社設立の必要書類&印鑑書類と印鑑をセットで扱っており、押印箇所の確認に使えます。
  9. マネーフォワード クラウド会社設立|会社設立時は一人社長でも社会保険加入が必須!手続きの流れ・必要書類加入手続きの流れと必要書類を、会社設立直後の視点で解説しています。
  10. 小谷野税理士法人|会社設立の税理士費用はいくら?依頼するメリットと相場設立手続きの依頼料と顧問料を分けて、金額の相場を示している。
  11. タケバ会計事務所|会社設立に税理士は必要?費用相場と選び方を専門家が徹底解説税理士の選び方まで踏み込んだ解説です。
  12. みずほ銀行|一人で会社を作る手順は?必要書類や費用、個人事業主との違いも解説金融機関の解説。法人口座の開設を前提にした書類の揃え方に触れています。
  13. マネーフォワード クラウド会社設立|合同会社を自分ひとりで設立するには?ひとり設立に絞って、手続きの流れ・必要書類・費用を整理しています。
  14. 会社設立GOAL|一人で会社を作る手順を解説!費用や必要書類は?資本金1円から設立できるようになった背景と、実際にいくら入れるべきかを扱っています。
  15. freee|合同会社を設立する流れとは?自分一人で手続きする方法や必要書類・費用を解説一人で設立する前提で、書類と費用を通しでまとめた記事です。
  16. CHICS|1人で会社設立する方法|費用・手順から設立直後のブランディングまで設立手続きに加えて、屋号やロゴなど設立直後の見せ方まで踏み込んでいます。
  17. カニ会計|法人化(会社設立)の税理士費用はいくら?頼むタイミング・相場・選び方初年度の合計費用と、依頼するタイミングの判断基準を示している。
  18. リーパル会計事務所|税理士の顧問料・報酬相場はいくら?料金目安一覧と選び方個人・法人別に顧問料の目安を一覧化している。売上規模ごとの相場が分かる。
  19. IDEMAE|会社設立を税理士に依頼する費用はいくら?無料サポートの注意点・選び方設立費用が無料になるサービスの仕組みと、その前提条件に触れている。
  20. 弥生|1人で会社を作る手順は?個人会社と個人事業主の違いや費用について解説会計ソフト事業者による起業お役立ち情報。設立後の経理まで視野に入れた内容です。

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著者:合同会社commit / 合同会社FIELD 共同編集部

本記事は、合同会社commit(コンサルティング/Webマーケティング/Web制作)と 合同会社FIELD(事業グロース支援/人材/ITスクール)の共同編集部が制作しています。両社ともに合同会社として設立・運営しており、一人・少人数での法人設立と設立後の実務を、自らの経験も踏まえて扱っています。

記事は、法務省・法務局・国税庁・日本年金機構・中小企業庁・日本公証人連合会などの一次情報を確認したうえで作成し、合同会社FIELDの関連会社である会計事務所および税理士法人と内容を確認しながら編集しています。参照元は各セクションの末尾に明示しています。ただし制度・手数料は改正されるため、手続きの際は必ず所管官庁の最新情報をご確認ください。個別具体的な判断については、税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

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