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会社 立ち上げ 登記

設立登記を自分でやる。一人で会社を立ち上げる人のための申請手順

読了目安 約10分 文字数 約6,070字
設立登記を自分でやる。一人で会社を立ち上げる人のための申請手順
会社を一人で立ち上げるとき、設立登記だけは自分でも十分にできます。難しいのは判断ではなく段取りで、必要な紙をそろえて綴じる順番さえ分かれば終わります。この記事では、書類の集め方から法務局での出し方、オンライン申請との違い、補正の直し方までを一人でやる前提で並べました。

設立登記は、会社を一人で立ち上げる過程で唯一「国に会社を認めてもらう」手続きです。ここを通過して初めて会社が存在します。

司法書士に頼めば5〜10万円ほど。ただ、一人で会社を立ち上げる規模なら、自分でやっても失敗しにくい部類の手続きです。判断が必要な場面がほとんどないからです。

自分でやるか、頼むかの分かれ目

自分でやるか、頼むかの分かれ目

まず、自分でやって問題ない会社設立かどうかを確認します。次の条件にすべて当てはまるなら、一人で進めて構いません。

  • 発起人も役員も自分ひとり(意見が割れる相手がいない)
  • 出資は現金のみ(車やパソコンを出資する「現物出資」がない)
  • 設立日を1日単位で指定する必要がない
  • 許認可の期限に追われていない

逆に、現物出資がある・共同創業者がいる・設立日が契約で決まっている場合は、司法書士に頼んだほうが結果的に安くつきます。やり直しの手間と日数が読めないからです。

自分でやる司法書士に頼む
費用0円(実費のみ)5〜10万円ほど
準備にかかる時間初めてなら合計8〜15時間1〜2時間(打ち合わせと押印)
補正が出たとき自分で法務局に行き直す代理人が対応する
向いている人一人・現金出資・日程に余裕がある共同創業・現物出資・設立日指定あり
登記は「代理」できる人が限られる
報酬をもらって他人の登記申請を代理できるのは司法書士だけです。会社設立の代行を掲げるサービスでも、登記そのものは提携司法書士が担当します。自分の会社の登記を自分で出すのは、当然ながら問題ありません。

先にそろえる書類

先にそろえる書類

登記申請の日までに、次が終わっている必要があります。順番を間違えると出し直しになります。

  1. 定款を作る株式会社は公証役場の認証まで。合同会社は認証不要で、作って製本するだけです。
  2. 資本金を払い込む発起人個人の口座に、定款作成日より後の日付で振り込みます。通帳の該当ページをコピーします。
  3. 印鑑を用意する会社の実印を作り、個人の印鑑証明書(発行3か月以内)を取ります。
払込みの日付が定款より前だとやり直し
資本金の払込みは定款を作った日以降である必要があります。会社を一人で立ち上げると、この順番を意識しないまま先に入金してしまうことがあります。通帳の日付は補正の理由になりやすいので、必ず確認してください。

なお払込先は、まだ会社の口座ではありません。法人口座は登記が終わってからでないと作れないため、発起人である自分の個人口座に振り込みます。

登記申請書と添付書類をそろえる

登記申請書と添付書類をそろえる

一人で会社を立ち上げる場合に必要になる書類です。会社の形態で少し変わります。

書類株式会社合同会社
登記申請書必要必要
登録免許税納付用台紙(収入印紙を貼る)必要必要
定款認証済みのもの作成したもの
払込証明書必要必要
設立時取締役の就任承諾書必要不要
代表社員の就任承諾書不要定款で定めていなければ必要
印鑑証明書(個人)必要必要
印鑑届書必要必要
登記すべき事項(CD-Rまたはテキスト)必要必要

書式は法務局のサイトに記載例つきのひな形があります。一人の会社なら、そこに自分の情報を入れるだけで完成します。

「登記すべき事項」はテキストで出せる
商号・本店・目的・資本金などをまとめたデータです。CD-Rに焼いて添付する方法のほか、申請書に直接書いて出すこともできます。会社を一人で立ち上げる規模なら量も少ないので、書いてしまったほうが早い場合があります。

登録免許税を納める

登録免許税を納める

登録免許税は、会社設立の登記に対してかかる税金です。金額は資本金で変わります。

15万円
株式会社の最低額
(資本金×0.7%と比較して高いほう)
6万円
合同会社の最低額
(同じく0.7%と比較)
0円
収入印紙以外に
登記でかかるお金

資本金2,143万円までは株式会社が15万円、857万円までは合同会社が6万円で固定です。一人で会社を立ち上げる場合、ほぼ全員がこの最低額に収まります。

納め方は、法務局や郵便局で収入印紙を買い、A4の白紙(登録免許税納付用台紙)に貼るだけです。消印は押しません。押してしまうと使えなくなります。

印紙を貼る紙は、申請書と一緒に綴じる
台紙は申請書の次に置き、契印(ページのつなぎ目に押す印)でつなぎます。バラバラのまま出すと受け付けてもらえません。

法務局に出す

法務局に出す

提出先は、本店所在地を管轄する法務局です。都道府県に1つではなく、区や市ごとに分かれていることが多いので、事前に管轄を確認してください。

窓口に持っていく
その場で明らかな不備を見てもらえることがある。一人で初めて出すならこれが安全。
郵送する
封筒に「登記申請書在中」と朱書きし、書留で送る。遠方や時間が取れない場合に。
オンラインで申請する
マイナンバーカードとICカードリーダが必要。書類の一部が省ける。

重要なのは、申請した日が会社の設立日になることです。窓口なら持参日、郵送なら法務局に届いた日です。大安に設立したい、月初にそろえたいといった希望があるなら、逆算して出してください。

土日と法定休日は受け付けていない
法務局は平日8時30分〜17時15分です。1月1日を設立日にすることはできません。会社を一人で立ち上げるとき、設立日にこだわりがあるなら営業日を確認しておいてください。

オンライン申請という選択

オンライン申請という選択

法務局は、株式会社・合同会社ともに代表者本人がマイナンバーカードで申請できるオンライン手続きを案内しています。一人で会社を立ち上げる場合、役員が自分だけなので条件を満たしやすい方式です。

  • マイナンバーカードとICカードリーダライタが必要
  • 電子署名を使うことで、一部の添付書類の提出が不要になる
  • 申請用総合ソフトを自分のパソコンに入れて操作する
  • 登録免許税は電子納付(インターネットバンキング等)で納められる

法務省は、一人会社の設立登記について完全オンライン申請を勧める案内も出しています。ただし、初めて使う人にとっては、ソフトの導入と操作の学習が必要です。窓口に1回行くほうが早い場合もあります。

窓口・郵送オンライン
必要な機材なしマイナンバーカード+ICカードリーダ
添付書類紙で全部そろえる一部が電子署名で省ける
登録免許税収入印紙電子納付も可
最初の手間小さいソフトの導入が必要
向いている人初めての会社設立今後も変更登記を自分で出す人

補正の連絡が来たら

補正の連絡が来たら

申請後、法務局から電話が来ることがあります。これが補正です。会社設立の登記では珍しくないので、慌てる必要はありません。

一人での会社設立でよくある補正の理由です。

  • 払込みの日付が定款作成日より前になっている
  • 印鑑証明書の発行から3か月を過ぎている
  • 契印が抜けているページがある
  • 登記すべき事項の記載と定款の記載が食い違っている
  • 本店の表記が住居表示と違う(「丁目」「番地」の書き方)

多くはその場で直せる程度のものです。ただし直しに法務局へ行く必要がある場合、その分だけ登記完了が遅れます。設立日そのものは申請日のままなので、そこは変わりません。

連絡が取れる番号を書いておく
申請書には日中に出られる電話番号を書きます。一人で会社を立ち上げていると、日中に別の仕事をしていて出られないことがあります。連絡がつかないまま数日たつと、その分だけ完了が延びます。

登記が終わったら、すぐ取る書類

登記が終わったら、すぐ取る書類

申請から3日〜1週間ほどで登記が完了します。完了の連絡は基本的に来ないので、申請時に伝えられた完了予定日以降に自分で確認します。

  1. 登記事項証明書(登記簿謄本)を取る1通600円。法人口座の開設、税務署への届出、社会保険の手続きで使うので、最初に3〜5通取っておくと足りなくなりません。
  2. 印鑑カードを作り、印鑑証明書を取る印鑑カードの交付は無料。カードがないと会社の印鑑証明書が取れません。1通450円です。
  3. 税務署・都道府県・市町村に届出を出す法人設立届出書、青色申告の承認申請書など。青色申告は期限が厳しいので先に出します。
600円
登記事項証明書
1通あたり
450円
印鑑証明書
1通あたり
3か月以内
青色申告の承認申請書
の提出期限の目安

会社を一人で立ち上げると、この後の届出も全部自分でやることになります。登記完了の日を起点に期限が決まるものが多いので、証明書を取った日に、次にやることを書き出しておくと抜けません。

まとめ

まとめ
自分で登記を出すときの8つの確認
  1. 一人・現金出資・日程に余裕があるなら、自分で出して問題ない
  2. 定款 → 資本金の払込み → 印鑑証明書の順で先に終わらせる
  3. 払込みの日付は必ず定款作成日より後にする
  4. 登録免許税は株式会社15万円・合同会社6万円が最低額。印紙に消印はしない
  5. 申請した日が設立日になる。設立日にこだわるなら逆算して出す
  6. マイナンバーカードがあればオンライン申請もできる
  7. 補正の電話は落ちたという意味ではない。日中つながる番号を書く
  8. 完了後すぐ、登記事項証明書と印鑑証明書をまとめて取る
他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください 検索キーワード:会社 立ち上げ 登記 自分で / 20 サイト

「会社 立ち上げ 登記 自分で」で調べている方に向けて書きました。同じキーワードで検索すると次のようなサイトも出てきます。会社を一人で立ち上げるとき、書き手の立場によって触れている論点が変わるので、あわせて読むと判断材料が増えます。

  1. 会社設立GOAL|一人で会社を作る手順を解説!費用や必要書類は?資本金1円から設立できるようになった背景と、実際にいくら入れるべきかを扱っています。
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  4. 弥生|合同会社設立の流れは?自分で手続きする方法や必要書類、期間も解説期間の目安を工程ごとに示しているのが特徴です。
  5. みずほ銀行|合同会社の作り方は?自分で設立する流れや手順、必要書類を解説金融機関による解説。法人口座の開設まで見据えた書類の揃え方に触れています。
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  8. 弥生|会社設立の法務局における手続きは?法人登記の流れに沿って解説法務局で何をするのかを、登記の流れに沿って順番に説明している記事。
  9. 法務省|一人会社の設立登記申請は完全オンライン申請がおすすめです!一人会社の完全オンライン申請について、法務省が案内している公式ページです。
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  11. ひとりでできるもん|合同会社から株式会社への組織変更手続き|費用・期間・必要書類自分でやる前提での費用と必要書類がまとまっています。
  12. GMOあおぞらネット銀行 起業応援ナビ|会社設立は自分でできる?難易度・費用・時間は?金融機関系メディアによる、自力設立の難易度と時間の解説です。
  13. 弥生|合同会社の設立費用はいくら?自分で登記する際の登録免許税や資本金の相場登録免許税と資本金の相場を、自分で登記する前提で扱っています。
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著者:合同会社commit / 合同会社FIELD 共同編集部

本記事は、合同会社commit(コンサルティング/Webマーケティング/Web制作)と 合同会社FIELD(事業グロース支援/人材/ITスクール)の共同編集部が制作しています。両社ともに合同会社として設立・運営しており、一人・少人数での法人設立と設立後の実務を、自らの経験も踏まえて扱っています。

記事は、法務省・法務局・国税庁・日本年金機構・中小企業庁・日本公証人連合会などの一次情報を確認したうえで作成し、合同会社FIELDの関連会社である会計事務所および税理士法人と内容を確認しながら編集しています。参照元は各セクションの末尾に明示しています。ただし制度・手数料は改正されるため、手続きの際は必ず所管官庁の最新情報をご確認ください。個別具体的な判断については、税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

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